漢字テスト、95点で満足していませんか?落とした5点分、悔しくはありませんか?
今回は「漢字テストで100点を取るべき理由」について、元塾講の経験からご説明したいと思います。
「1番行きたい学校で6年間過ごしてほしい!」必ず国語の成績が上がるワケ
こんにちは。元スパルタ塾講ママです。
その名の通りスパルタ塾講師だった私。
かなり厳しめの指導で知られていましたが、それを象徴するのが漢字テストの「絶対満点主義」。
たった1問の間違いすら絶対に許さない、その狙いと効果をお伝えしたいと思います。
漢字テストは100点で当たり前。1問の間違いも許さない「絶対満点主義」
授業の冒頭で毎週漢字テストを実施していました。
前の週に出題範囲を指示し、一週間かけて勉強してきます。
たださすが中学受験対策なだけあり、語彙のレベルも高く、間違えやすいものがうまく混ぜられているため、割と賢い子でも直前にちゃちゃっと勉強しただけでは、平均90点は取れても「毎回100点」は難しいものです。
テスト結果は当日中に返却し、再テストで100点を取れるまで帰れない「無限再テスト」を課していました。
手と頭を使う!科学的根拠に基づいた暗記方法「意味調べノート」作づくり
漢字の宿題を出すと闇雲に何回も書き取りする子がいます。
しかしこれでは中学受験で戦えません。
なぜならただ繰り返し書くだけだと「音」と「形」の情報だけで「意味」が理解できていからです。
たとえば「収(納・治・修)める」などの同訓異字や、「講演、公演、公園、好演」などの同音異義語には対応できません。
そこで私は漢字の宿題を出す際に
・国語辞典を使った「意味調べノート」作り
↓
・書き取り演習
↓
・問題演習
↓
・間違えた漢字の意味を再び辞書で調べる
↓
・再び問題演習
と指示を出し、「意味を理解した上で暗記する」を徹底していました。
これは、心理学の実験で「意味付け」が長期記憶として脳に残るための重要な要素であることが分かっているからです。
もちろん手間がかかるのでやる方は大変!
しかし一瞬で覚えて一瞬で忘れるようではそれこそ時間の無駄遣い。
入試本番までに着実に力がつくよう「国語は宿題が多い」と文句を言われても、このやり方を徹底しました。
意味を説明できるようになるまで何度でも調べる!孫引きならぬ「祖先引き」
中学受験の語彙レベルは高く、「小学生向け」の辞書では意味が載っていないことがあります。
「先生、辞書に載ってなかったー」と空白のまま意味調べノートをもってくる子がいましたが、分からないものを放っておいても実力は1ミリも伸びません。
そこで中高生や大人用の辞書を引くようにアドバイスします。
すると今度は載っているのでノートに書いてきますが、解説文が難しい。
生徒に「これはどういう意味か言ってみて」と尋ねても答えられないので、今度は「解説に使われている難しい言葉を辞書で引くように」とアドバイスします。
めちゃめちゃ手間がかかります。
ただ安心してほしいのは、ここまで必要なのは最初だけで、語彙力が増えてくると大人用の辞書だけで意味を理解できるようになります。
また辞書を引くスピードも上がりますし、そもそも分からない言葉が減ってくるので、効率よく宿題を進められるようになります。
なぜ漢字テスト100点にこだわるのか
学校によるものの、中学入試での漢字の配点はせいぜい1~3割程度ですから、あまり高くはありません。
しかしだからといって漢字を軽んじてはいけない理由があります。
天才がゴロゴロ。「できない子」じゃないのに自信喪失する子が続出する中学受験
中学受験の世界にいると、本当にびっくりするくらい頭の切れる「天才」がいます。(※ここでは天才や才能がなんたるかは深く追求しません)
特に算数ではその差がつきやすく、学校のテストではいつも100点を取れていた子でも、中学受験塾で「天才」を目の当たりにして圧倒され、さらに学校では見たこともない自分の低い点数と比較して自信を失くすことが珍しくありません。
国語も同様で、小学校の国語よりもずっと難解な文章を扱います。
「どうしたってあの子には叶わない」から「どうせ自分には無理」と自信を失ってしまいがちなのが、中学受験の怖いところです。
「やるかやらないか」がすべて!努力次第で「天才」と肩を並べられるのが漢字
しかし漢字は違います。
天才でも字が雑だったりうっかりすれば100点を取り損ねるし、誰でも正しい努力をすれば100点をとることができます。
人と比べるのが必ずしも良いわけではありませんが、競争と無縁ではいられないのが受験の世界。
どうせなら健全な競争心を利用して自信を育てたいものです。
語彙力は考える力の源!語彙力の弱い子は他の教科にも後々影響する
語彙力が弱いと、学習内容が難しくなるにつれて、国語以外にも影響が出てきます。
たとえば問題全体の意味を理解できなかったり、設問の意味を読み違えたり。
極端な話、知らない言葉だらけの外国語の文章を読んでいるようなものなのです。
読めなければ当然書くこともできませんので、記述問題が空欄になり、高配点の問題を丸ごと落としてしまいます。
たった1点が合否を分ける。1点に笑うものは1点に泣くのが中学受験。
中学入試の倍率は平均すると2~3倍程度ですが、2/1より後の複数回目受験になるほど5倍6倍とどんどん倍率が上がっていきます。
特にボーダー付近では大勢がひしめき合っているため、たった1点で合否の結果が変わってしまう厳しい世界。最後の一問まで自分の持てる力を出し切れるかがとても重要なのです。
だからこそ、普段からたった一問を間違え100点を逃したことを悔しがってほしいのです。それが入試本番での粘り強さに繋がるから。
結論:漢字は国語だけでなくあらゆる教科の基礎
土台がぐらつけば大きな家を建てられないように、勉強も基礎が何より大切です。
・言葉は知識の基本であること
・努力が結果に結びつきやすく自信を育てられること
・一問、一点の重みを実感できること
この3点が私が「漢字テストで絶対100点」にこだわった理由です。
ぜひ中学受験に挑むお子さんには、漢字テストに本気で取り組んでください。
そして小さなお子さんたちには、ぜひ豊富な言葉で話しかけてあげて下さい。
日々の小さな積み重ねが、お子さんの未来を明るく豊かなものにしてくれるはずです。
※我が家がお風呂に貼っている漢字ポスターです。↓↓
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