平日は仕事もあってどうしてもバタバタしてしまいます。
そこで、週末はなるべく子どものペースに合わせて小さな疑問を深掘りしてみようと意識してみました。
子どもの疑問から深い学びへ
こんにちは。元スパルタ塾講ママです。
今週はちょっとした実験観察をしました。
実験といっても、特別な道具を使うわけではなく、日常生活の中で気軽にできるようなことです。
【仮説】カチカチになった麺を水に浸けるとどうなるのか
床に落ちていたパスタの麺を見つけて長男がこのような疑問を持ちました。(昼食で次男が食べこぼした残り…)
このカチカチになった麺を土曜の夕方に発見した長男が、「これを水に浸けたらどうなるんだろう?」と質問しました。「どうなると思う?」と私が聞き返すと「柔らかくなると思う」と言うので、「じゃあ実験してみよう」と提案しました。すると「やってみよう!」と目をキラキラさせ乗ってきました。
【実験と結果】時間経過による麺の変化を観察
さっそくキッチンにあった計量カップに水と麺を入れてみました。
長男はすぐに別の遊びに移ってしまいましたが、その後30分おきぐらいに「麺はどうなったかな?」と質問。そのたびに私は「どうなっただろうね」と答え、必ず一緒に指で触って固さを確認しました。
【考察】息子なりの考えを総括
3時間ほど経って就寝時刻になり、もう変化は無さそうだね、と私は片付けようとしました。すると長男が「麺は固くなったら水に浸けると柔らかくなる。それを何度も繰り返すんだね」と自分なりに気づいたことをまとめました。
そこで私は、「麺は小麦粉と水と塩を混ぜて練ったものだよ。出来上がりはふにゃふにゃな生麺を乾燥させたのが家でも使っている乾麺のパスタだよ。」と補足しました。
【応用】最後は美味しくいただきました
実は以前から「乾麺を水にゆっくり浸けてからお湯でさっとゆでるモチモチした食感の生麺風になる」ということをたまたま知っていたので、
日曜の昼は長男と一緒に今度はたっぷりの麺をたっぷりの水に1時間浸けてからゆでる生麺風のブロッコリーパスタを作って家族で美味しくいただきました。
(我が家では「パスタは夫の担当」と決めているので、夫が中心となって作ってくれました。)
こうしてカチカチになった麺を発見したことから始まった一大プロジェクト(?)は、美味しい記憶と共に幕を閉じました。
※見た目は華やかではないのですが、有名シェフの賄いパスタとしてネットで見つけて以来、私の中でナンバーワンのレシピ。ブロッコリーの香りとしらすの塩味が最高に美味しいです!
たかがゴミからわざわざ2日がかりの壮大な(?)実験に持ち込んだのには理由があります。
「一緒に調べてみよう」の一言が欲しかった子ども時代
これは自身の小学生の頃の経験です。
私が何かついて疑問に思って「これってどういう意味?」と質問すると、父母は揃って「辞書で調べなさい」と答える人たちでした。
おそらく自分で調べる習慣をつけさせようという意図だったのでしょう。
しかし、そう返答された私は「質問に答えるのを面倒くさがられた」と感じてしまい、そうした親の態度を繰り返し見ることで「調べるのは面倒くさいこと」とインプットされてしまいました。
結果として、小学生時代には自分で調べる習慣はあまり身につきませんでした。(その後紆余曲折あり、割ととことん調べるタイプになりました。)
子どもの好奇心を「共有」する親になりたい
塾講時代に色々な子どもたちを見てきた経験から感じてきたのが「子どもの成長にとって何より大切なのが「好奇心」だということでした。
とにかく優秀な子は好奇心旺盛です。
「知りたい」と思ったら知らずにはおられないのでしょう。
そして自身の子ども時代の経験から、好奇心を育むために必要だと思うのが「子どもの興味や疑問を大人が後回ししないこと」です。
疑問を持ったらけっして子どもだけに任せにせず、「一緒に」考えてみる。
そうした親と一緒に楽しく調べたり考えたりする経験を繰り返すことで、子どもはようやく自分の力で自分の世界を広げていくことができるようになるのではないかと思います。
目の前の事象のその奥を見ようとする
また、大量の情報があふれ返る現代だからこそ、目の前の事象を鵜呑みにせず、
「自分の目で確かめよう」
という態度は、他人に振り回されない、つまり後悔の無い人生を送るために必要だと思うのです。
要はカチカチの麺を水でふやかしたというだけの話なのですが、「実際に確かめてみる」という姿勢は科学の基本。
子どもたちには、何事も面倒くさがらず、自分の手足と頭を使って考え、物事の本質をとらえられる人間になってほしいと思っています。
【参考文献】
16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ