元塾講ママのシンプル知育

元中学受験塾講師。5歳と2歳の息子たちの「塾無し中学受験」を目論んでいます。

【シンプル知育】長男の入院とYoutube依存性について

とっても久しぶりの更新です。

あまりにバタバタと過ぎ去っていった今年の春。
気づけば3か月以上ブログを更新できずにいました。

 

実は4月の終わりに、5歳長男が怪我で1週間ほど入院しました。

出先で階段を上ろうとして足を踏み外し、顔面を強打して口元がパックリ・・・

傷の大きさは一針縫う程度でしたが、傷口から細菌に感染し顔の右半分がひどく腫れあがってしまいました。
抗生剤を点滴でガンガン投与する必要があるということで、緊急入院となりました。

 

5歳長男。初めて一人で過ごす夜

看護師さん曰く、

「これくらいの年齢(年長)だと親が病院に泊まり込みはしないケースが多いですね」

とのことだったので、私は日中は毎日病院へ通い病室からリモートワークし、夕方に息子とバイバイして帰宅するという1週間を過ごしました。

親元を離れて一人でよそに泊まるというのは、長男にとって生まれて初めての経験。

色々準備したりアイテムを持ち込んで、少しでも寂しくなく、楽しく入院生活を送れるように工夫しました。

 

アイテム1:ドラえもんの学習マンガ

ドラえもん大好きな息子の希望。

一気にまとめて渡さず、毎日1冊ずつ差し入れました。

毎日小さな楽しみがあれば入院生活も少しは明るく送れるかな、と。

算数の世界をなんとなくでもイメージできればと、買い足しています。

 

 

 

 

アイテム2:算数専用タブレット教材RISU算数

入院中とはいえ勉強をゼロにはしたくなかったので、細々でも続けようかなと思い持ち込みました。

ただ、既に楽に解けるレベルではなくなってきていたため、怪我でしんどい時には負担が大きかった模様。

あまりやりたがらなかったので無理強いはしませんでした。

 

アイテム3:タブレット(≒YouTube

病院といえば、売店などでテレビカードを買って視聴する有料のテレビがあることが多いですが、

看護師さん曰く、

「すぐにカードの時間が無くなっちゃうのでコスパ最悪。無料Wifiがあるしタブレットの方がおすすめ」

とのことでした。

(テレビを見れなくなって子供がゴネると大変💦というニュアンスも言外に感じ取りました💦)

正直、タブレットは使いたくなかったものの、息子にとっての初めての入院生活。

不安や寂しさを少しでも紛らわすことを、最優先に考えました。

ただ観過ぎないよう、私が帰宅する時には持ち帰り、

「お母さんがいない時は漫画を読んでてね」と約束しました。

 

ただ後にYoutubeのデメリットを強烈に感じる結果になりました・・・

 

【入院中】YouTubeを見始めると人が変わる

 

 

色々アイテムを持ち込んだものの、やはり怪我の痛みや点滴の針を刺して身動きしにくい状態だと、受け身に時間を潰せるYouTubeが一番楽なよう。

結局私が病院にいる間、疲れて休憩をしつつも、息子は大半の時間YouTubeを見ていました

途中シャワーや食事の時間でこちらが視聴を止めさせると、時息子のイライラは一気に上がり、私が帰宅する時にタブレットを持ち帰ろうするときも、やはりかなり不機嫌になっていました。

もちろん私が帰ってしまう事自体への寂しさもありましたが、それ以上にタブレットを渋々差し出すときの、目が座って明らかに気性が荒くなる様子は、なんだか別人のようで正直怖く感じました。

【退院後】しばらく自宅療養。やはりYouTube依存は続く

1週間後無事に退院でたものの、まだ傷口の状態のせいで食事しにくいため、さらに1週間自宅療養を続けました。

家にはおもちゃも本もありますが、それでもYouTubeばかりを見ようとする息子。

これはまずいな、となるべく外へ散歩に連れ出したり、家で料理やお菓子作りをしたりと、一緒に楽しく取り組む工夫をしました。

ただ私も仕事があるので、どうしても一人で時間を潰してほしいとなると、本人はYouTubeを見ようとするのです。

YouTubeを見始めると次の行動に移れない

一番問題に感じたのは、
いったんYouTubeを見始めると次の行動に移る際の抵抗が大きい
ということでした。

食事、お風呂、勉強、ピアノの練習といった1日のスケジュールがある中で、

「そろそろ〇〇する時間だよー」と私が声をかけると、なかなか視聴を止めることができない息子。
最終的には画面を消すものの、息子のイライラが一気に膨らむのが分かりました。

YouTubeが自分にとって害になっている」と息子自身も分かっていた

 

 


外に散歩に出かけた時に、息子に尋ねてみました。

YouTubeを見ていると、すごくイライラしてしまっているように見えるけど、自分ではどう思う?」と。

息子は「自分でもそう思う」と答えました。

私は「なんでイライラしちゃうんだろう?」とさらに尋ねるものの、息子はうまく言葉で説明できない様子。

そこで私なりの見解を伝えました。

「勉強とかピアノとか、自分がやるべきことは分かっているのに、うまくYouTubeから気持ちが切り替えられないときに、イライラしているようにお母さんには見えるんだ。それってもっと『YouTubeを見たい』というだけではなくて『やるべきことをできない自分』に対して『自分はダメだー!』イライラしているように見えるんだけど、違うかな?」

すると息子は

「その通りだと思う」と。そこで私は、

YouTubeは楽しいかもしれないけれど、今の長男にとっては害の方が大きいように感じるんだけど、どう思う?」さらに続けると、

長男は「そうだと思う」と納得した様子でした。

基本的に真面目な息子は自己嫌悪でイライラしていた

長男は決まったことをきちんとこなそうとする生真面目な性格です。

勉強やピアノの練習などは「毎日やるべきこと」と理解できており、多少眠くても具合が悪くても頑張って終わらせようとするほど。
(ブログを平気で3か月も空ける私とは雲泥の差です 笑)

だからこそ、YouTubeへの依存性のために、なかなか行動を切り替えられなくなってしまった自分に対してイライラしていたのでしょう。

自己嫌悪に陥ってしまい、本人も苦しかったのではないかと思います。

母、YouTube断ちを決意。ひと芝居を打つ


この子にとってはYouTubeとうまく付き合う」ことよりも、とにかく断つべきだと確信しました。

長男が保育園へ復帰する前夜、私はYouTube視聴用のリモコンを、子供からは絶対に見えず手が届かない高い場所へ隠しました。

そして翌朝バタバタと保育園へ送り出し、帰宅した長男がYouTubeを見たがったところで、

実はリモコンが無くなっちゃったみたいなの。お母さんがうっかりゴミ箱に落として今朝ゴミ収集車に持っていかれた可能性が高いんだ・・・本当にごめんね。

と、さも申し訳なさそうに詫びました。

子供の反応は意外とアッサリ

「そっか。」と、長男の反応は意外なほどあっさりしたものでした。

基本的に優しい性格で人を責めることはあまりしない長男。
何かと大雑把で粗忽ものの母(=私)を、「ま、そんな時もあるよ」といつも優しく慰めてくれます。

ちょうど久しぶりに保育園に復帰し友だちと楽しく遊んで充実した気持ちも大きかったのでしょう。
前もって「YouTubeが自分にとって害になっている」と理解できていたこともスムーズに受け入れられた要因かもしれません。

いずれにしても、長男のYouTube依存症からの脱却は、私の「うっかり母さん」な芝居によって、無事に幕を閉じました。

 

一昔前はゲーム依存 今はYouTube依存

子供とテクノロジーとの付き合い方の問題は今に始まったことではありません。

完全にこれらを遮断するのは不可能という意見も多いでしょう。

ただ私は、長男がYouTubeに対してどんどん依存性を強く示すようになっていく様子を間近に見て、やはり幼少期には極力見せない方がいいな、と実感しました。

もちろんYouTube自体には有益な情報も多いので、それ自体が害悪というわけではありません。(私も調べものでよくお世話内なっています。)

問題はその依存性の強さです。

幼少期の脳の柔軟性や吸収力の高さは、五感を使った多様な経験をどんんどん吸収し成長するためのもの。
しかし、視覚聴覚情報に偏ってしまうYouTubeに時間の大半を奪われるのは、子供の経験を狭めてしまい、大きなデメリットとなるのではないでしょうか。
母親の直感としても子供の脳にダメージが大きいなと感じました。

 

今回の経験を通じて、改めえ我が家では子供はYouTube無し生活を続けていこうと思います。