5歳長男の国語の先取り学習を始めました。
これまで国語の勉強はあまりやってこなかったのですが、
最近一人で読書をしていたり、漢字を楽しそうに読んでいる姿を見て「国語が得意になりそうだな」と感じ、無理のない範囲で問題集にも取り組んでみることにしました。
(元中学受験塾国語講師の血がうずきます・・・笑)
そこで取り組み始めたのは、こちらのシリーズ。
「早ね早おき朝5分ドリル」陰山英男先生監修
百マス計算で有名な陰山先生監修の問題集です。
仕事休みのとある平日、本屋で一人じっくりと基礎レベルから最高レベルまでの国語教材を手に取って比較しました。
漢字
長男は元々漢字が好きで、低~中学年レベルの漢字はほぼ読めます。
ただ左利きも影響してか、あまり綺麗に書くのは得意でないので、これを機に書き順やトメ・ハネなど「正しく書く練習」を始めました。
(あまり厳しくやると嫌になってしまうので、厳密さは求めすぎないよう自分にを戒めつつ・・・)
文章読解
初めての文章読解。
最初は「文章を読んで問題に答える」という形式に戸惑っていましたが、3日ほどでだいぶ慣れたようです。
扱う文章は易しいのですが、指示語・言い換え・比喩といった、国語の読解で大切な「論理的に読む力」が身につく、非常に良質な問題集です。
幼児からの先取り学習にもいいですし、国語が苦手な小学生の復習にもいいと思います。
(私が現役塾講師ならこの教材で授業したいくらいです)
教材選びの決め手
大きな書店に行くと、問題集の種類の多さには圧倒されます。
(でも元講師としては教材研究が楽しい・・・笑)
今回決め手になったのポイントを紹介します。
シンプルなデザイン
問題集には子どもの興味を引くシリーズ物も多いですよね。
その子によって合う合わないはあると思いますが、我が家の長男の場合、イラストに目が行って気が散りそうだなと思い、イラストや配色が多いものは避けました。
やはり幼児も程よくシンプルな方が集中できる気がします。
「どこを見れば必要な情報が載っているのか」が子どもでも理解できると、徐々に自立して学習できるようになるはず。
実際、我が家は下の子(3歳)がやかましい性格なので、静かに長男の勉強を見てあげられないことが多いのですが、「自分でできる教材」のお陰か「ちょっと待ってて」とならずある程度子ども一人でも解いてもらえます。
問題が難しすぎない
漢字はともかく、文章読解の問題集はかなりのレベルの幅があります。
それこそ、基礎の基礎から中学受験塾の低学年コースで採用する問題集までさまざま。
息子の性格と学力を踏まえて慎重に検討しました。
ハイレベルなものだとこのあたりですね。
最高レベルならこちらが有名ですね。
ハイレベルなものでも私が隣についていればできなくはないかなと思いましたし、
難しいものにも挑戦させてみたい、と親の欲目がつい出てしまいそうでしたが、そこは初心を忘れず。
今回の目的は先取り学習。
難問に取り組むよりも、サクサク先に進むことを優先し、「早ね早おき朝5分ドリル 小1」を採用しました。
ロジカルな読解力が身につく
文章読解の問題集もいろいろあります。
比較してみて分かったのは、低学年向けかつ基礎レベルのものだと「内容理解」に関する問いが中心ということ。
たとえば、
ある文章を読んで、
問1次の( )に当てはまる言葉を書きましょう。
( )さんは( )に行った。
こういった形です。
悪いわけではないのですが、これだと正直小学校の授業やテストと変わりありません。
一つの文章を何日もかけて深く読み進めていく学校の授業と、制限時間のある中での問題演習が中心となる家庭学習とでは目的が違います。
小1国語 文章読解 (早ね早おき朝5分ドリル)は、指示語や比喩・言い換え表現などを正しく理解できないと正解できない問題の作りになっており、文章自体は易しいのに、自然に「ロジカルな読み方」を学べる点が素晴らしいと思いました。
国語を先取り学習する目的
我が家で国語を先取り学習する目的は主に3つあります。
1.語彙を増やす
国語力のみならず学力の土台は語彙力です。
言葉が分からなくては理解が進みませんし、深い思考もできません。
漢字や文章になるべく多く触れて、言葉の量を増やすことが先取り学習の目的です。
語彙力を増やす、というと読書を思い浮かべることが多いと思います。
ただ読書には次の欠点があります。
それは「好みに偏る」ということ。
好きなシリーズものやジャンルばかりを読んでいれば、どうしても語彙が偏ります。
また本には該当学年が厳密に決まっているわけではありませんので、学年が上がっても平易な本ばかりを読んでいる、ということも起こりえます。
私が中学受験塾で国語を指導していた時、「本好きなのに国語の成績がいまいパッとしない」という生徒は意外と多かったです。
こちらで詳しく解説しています。
その点、問題集に取り組むとその学年レベルで求められる語彙が含まれる文章に取り組むことができます。
先取り学習で取り組めば、上の学年レベルの語彙もどんどん吸収することができます。
2.教養を増やす
これも語彙と似ていますが、問題集では物語文から説明文までさまざまなジャンルの文章に触れることができます。
読書だと、どうしても物語文に偏ったり、図鑑ばかりを読んでしまう子もいるでしょう。
読解問題であれば、「へー!」とためになる文章も多く、動物の生態や文化や歴史など、自然と知識・教養を豊かにすることができます。
ちなみに学習マンガもどんどん集めています。
(息子たちはドラえもんが大好き)
文章読解が教養を高めると同時に、そもそもの「知識の量」が「国語の読解力」を左右します。
背景知識が分からないと、特にハイレベルな文章では「読んでも理解できない」という状態に陥ってしまうためです。
ハイレベルな文章読解に取り組む前に、「予め知識・教養を増やしておく」はぜひ意識したいところ。
最近はこちらの探求ワールドシリーズが大好きでいつも読んでいます。
私も知らない知識が増えてきていて驚きます。↓↓
3.精神年齢を上げる
国語の文章読解では物語文や説明文などさまざまなジャンルで、さまざまな立場の人の考えや思いに触れることができます。
「こんな世界があるのか」「こんな時にこんな風に思う人もいるのか」と知る経験が多いほど、自分や周囲(社会)を俯瞰する思考ができるようになり、精神年齢を上げることができます。
逆に「精神年齢が低い」というのは、自分中心にしか物事を考えられないということ。
特に中学受験の世界では学力は精神年齢に比例します。
注意:いきなりハイレベル問題集には取り組まない
長男(年長児)は現時点で小2の半分くらいまで進んでいます。
スラスラ解ける感覚が心地よいのか、特に嫌がらず毎日取り組めているので、この調子でしっかり基礎を固めていきたいと思います。
ちなみにイレベル系問題集にはまだ手を出さず、まずは基礎レベルの内容で3学年先まで進める予定。
ハイレベル系の問題集は慎重に取り扱う必要があります。
「ちょっと国語が得意」というくらいではかえって国語に苦手意識を持ってしまう可能性があります。
ハイレベル問題集の危険性は、別記事で詳しく書いてみたいと思います。