小学校受験、通称「お受験」ではどのような問題が出されるのでしょうか?
またお子さんのどのような力を学校側は求めているのでしょうか?
こんにちは。元スパルタ塾講ママです。
前回、小学校受験にはどんな学校があるのか調べてみて、なんとなく小学校受験というものの大枠を理解できた気がします。↓↓
引き続き小学校受験について調べてみました。今回は入試問題編です。
お受験での入試問題の内容
学校ごとに異なるようですが、下記の要素を組み合わせて多くの学校が入試を行います。
ペーパーテスト(筆記試験)
常識:年中行事や季節ごとの動植物の名前、生活上のマナーといった日常生活を送る上での常識が身についているか問う。
数量:簡単な足し算や引き算、数の比較など、数に関する理解を問う。
図形:仲間探しや回転させた図形など、図形に関する理解を問う。
言語:動植物の名前、しりとりなど身の回り物の名称の知識を問う。
記憶:話を聞いてその内容に関する理解と記憶の正確さを問う。ある絵を一定時間見て、相違点やどこになにがあったかなどを問う。
文字の読み書きができるかは問われない(という建前)ではあるようです。
ただ、たとえば日頃から良質な読み聞かせをされているご家庭であれば、お子さんはある程度自然にひらがなやカタカナの知識を身につけているのではないでしょうか。
数量や図形に関しても、試験のためのお勉強というより、どれだけ日常生活や遊びの中で、実際に経験しているかが重要なのかな、という印象を持ちました。
そうした実体験がベースにあって初めて、試験の形式に慣れるためのお受験対策が生きてくるように思います。
記憶に関しては、本来子どもの記憶力はとても高いものなので、記憶力というよりも人の話や指示を集中してを聞き、適切な行動を取れるか、という意識と行動のコントロール能力を問われているように感じます。
行動観察
運動:跳ぶ、走る、投げる、マット運動、などの基本的な運動能力と、先生の指示が通るかを問う。
巧緻性:穴にひもを通す、手で紙をちぎる、服をたたむ、など手先の器用さを問う。
集団内行動:他の受験生と遊んだりゲームをしたりする際の、協調性やリーダーシップといった行動の特性を問う。あいさつや言葉遣いなど基本的な生活態度も見られる。
運動能力が体幹から末端までバランスよく育っているか、集団内で委縮したり主張しすぎたりすることなく周りを見て柔軟に行動できるか、という集団生活への順応性を見られていると思われます。
面接
親子面接、保護者面接など学校によってパターンがあるようです。
服装、マナーはもちろん、子どもの教育方針や志望動機、学校の教育理念への理解など、その学校にふさわしいご家庭かを見られます。
父親は仕事について、母親は家庭内での役割に関する質問が多いようで、
ある程度伝統的でステレオタイプ的な「家族像」というものが求められるように思います。(学校によるのかもしれません)
抽選
国立小学校では抽選があり、試験の前に課す学校と、試験の後に課す学校とがあります。
抽選を行う理由は、国立の場合大学の「研究機関」であり、教員を養成するための「教育機関」であるためです。
私立小学校ではそれぞれの校風に合致する一種の均一性が求められますが、国立の場合は研究のサンプルとしてはむしろバラつきが必要。
学力の優秀な子ばかりが集まってしまうと、そこで得られた研究結果は「優秀な子にだけ当てはまる」結果になり、妥当性に欠けてしまいますよね。
そこで、試験(国立は割と基本的な問題)と行動観察とで、
・一定水準以上の学力があるか
・集団生活をきちんと送れるか
を判断し、
抽選によって
・過度の学力偏重を避ける
・入試の公平性を示す(私立の場合「縁故(いわゆるコネ)」が重要になる学校もあると言われています)
ということを狙いにしていると考えられます。
特別な対策は必要なのかもしれないけれど
幼いうちは早生まれかどうか、男女の違いによっても成長度合いの差が大きいので、学校によってはそうした面も考慮するそうです。
学校ごとの対策は勿論あると思うのですが、基本的に求められているのは、両親が足並みを揃えて、しっかりと子どもに向き合っているか、ということなのではないでしょうか。
言語や数量に関する知識や常識は、家族での会話の量と質に大きく左右されます。
特に小さいうちは、紙の上での勉強だけをいくらやっても「分からないものは分からない」となってしまうので、ベースになる実体験を十分に積めているかが重要かと思います。
いかに普段から親が子どもをよく観察し、豊かな経験を子ども与えているかが問われていると感じました。
※次回へ続く↓↓