幼い子どもは好奇心の塊。
「あれは何?」「なんで~なの?」といった質問になるべく答えてあげたいけれど、正直忙しい平日などはなかなかじっくり付き合ってあげることができません。
そこでなるべく週末には意識して子どもの疑問や興味にじっくり付き合うようにしています。
先週末は長男の大好きな「あんこ」を小豆から炊いて作りました。
一冊の絵本に夢中になった長男
先日図書館で借りた本の中の一冊に長男が妙に食いつきました。
文章がリズミカルでストーリーにはちょっと冒険要素があり、楽しい気持ちになるお話です。
お話しの中で、あんこに憧れる小豆の女の子が出てくるのを見て、長男が
「あずきはどうやってあんこになるの?」と質問。
土曜の昼過ぎ、次男はちょうどお昼寝中、夫も在宅、
「じゃあ実際に小豆からあんこを作ってみようか」
と私が言うと、長男は目をキラキラさせて
「やる!」っと即答。
この好奇心への素直さ、ずっと大切にしてほしいです。
あんこを作ろう!まずはあずきを買いにスーパーへ
スーパーのどこに売っているか、長男に探してもらいました。
乾物コーナーにさりげなく誘導すると小豆の袋を発見。出来上がったら近所に住むおばあちゃんにも分けてあげようということで、2袋の計500グラムと砂糖を購入しました。
長男に途中まで買い物袋を持ってもらったのですが、やはりちょっと重いのと、幼児だとどうしても引きずってしまうので、すぐに私が持ってしまいました。
次回は長男のリュックで材料を家まで運ぶところも、自力でやってもらおうかな、と思います。
あんこ作り①あずきを洗う
小豆を綺麗に洗います。
500グラムとたっぷりなのでザルからこぼれないよう、注意しながら洗いました。
ゆでる前の小豆の固さを手で確認し、
「これが柔らかいあんこになるんだね」「不思議だね」と言い合いました。
あんこ作り②計量カップで水を量る
あすきの3倍の水をお鍋にいれます。
まだ「何倍」などの概念はあまり分かりませんが、
「小豆が500グラムだから、1500ccつまり1.5リットル水を入れようね」
「この200ccのカップで7杯と半分だよ」と。
会話の中で数や計算の話をさりげなく織り交ぜるようにしています。
あんこ作り③「渋きり」で水が沸騰する様子を観察
普段はコンロの近くにはあまり近寄らせないのですが、今日は踏み台で目線を高くして鍋の中をじっくり観察。(もちろん危険の無い距離で)
「沸騰したら15分間煮るから、ぐつぐつと大きな泡が出てきたら教えてね」
と言って、私は少し離れた場所で本を読んでいました。
小さな泡が出てくると「これはふっとう?」と長男は何度も質問。
「もっと大きな泡が出てくるようになるよ」とそのたびに答えました。
本格的に沸騰し始めたら、予め渡しておいたタイマーで15分を計るのも任せました。
沸騰が始まるまでの時間を合わせると20分以上、飽きもせずずっと水を観察していました。
15分後、ゆで汁がしっかり紫色になったのを確認し、
「おいしくないのが全部外に出たから、これで甘くなるね!」と長男。
事前に軽く説明していた作り方やポイントをちゃんと聞いていたんだな、と感心しました。
あんこ作り④水を入れ替え柔らかくなるまでゆでる 熱湯から灰汁をすくい取る
再び豆を火にかけ、柔らかくなるまで煮ながらしっかり灰汁をすくい取るのが美味しく仕上げるポイント。
熱い鍋に子どもを近づけるのは緊張しますが、十分に配慮しながら一緒に灰汁をすくい取っていきました。
子どもが小さいうちは危険から遠ざけることを優先してきましたが、こうして少しずつ危険なことに挑戦させていくのも大事だな、と感じました。
あんこ作り⑤小豆が柔らかくなったら火を止めて砂糖を投入
小豆が指で簡単に潰せるほど柔らかくなったのを長男と確認。
「食べてみたい」と言うのであげると、まだ全然味が無いことに軽くショックを受けていました (笑)
そこで小豆と同じ量の砂糖を入れます。「はかり」で一緒に500グラムを量り、砂糖の多さに驚きながら鍋に投入しました。
水分が少なくなるまでぐつぐつ煮ていきます。
時折鍋が焦げ付かないように、長男と一緒にまぜまぜ。
次第にあんこらしく固さが出てくるのを確認しました。
完成!少し冷ましてスプーンでパクリ!
出来立てはあまりに熱いので、少し冷ましてから試食。
「美味しい!もっと食べたい!」と何度もおかわりしようとする長男でしたが、
「明日の朝ごはんは『あんバタートースト』にしよう」と説得。
おかわりは2杯まででストップしました。
おばあちゃんにおすそ分け
沢山できあがったので、近所に住むおばあちゃんにもさっそくお届け。
あんこ好きのおばあちゃんはたいそう喜んでくれました。
自分の作ったもので相手が喜んでくれる、
そして相手が喜んでくれると自分はもっと嬉しい
「ぼくが作ったあんこだよ」となんだか長男は照れながらも得意げでした。
まとめ:料理は自己肯定感を育てるのに最適
長男が受講中のZ会幼児コースの体験型教材「ぺあぜっと」には毎月簡単な料理の課題が載っています。
ゆるっとやっている我が家では正直やったりやらなかったりでした。
でも、今回絵本をきっかけに実際にあんこ作りを一緒にしてみて、料理の知育効果を改めて実感。
手先や道具を使う、重さや量・時間を計る、食材や水の変化を観察する、
そして最後にはみんなで分け合って美味しくいただき、「ありがとう」と感謝される。
知的能力はもちろんですが、自己肯定感や自己効力感を育てるのにこんなに有効なものは他に無いのでは、と感じます。
もちろんキッチンには危険も多いですが、少しずつ子どものできることや子どもに任せられることを増やしていきたいと思います。