仕事が忙しく、なかなか我が子との時間をとるのが難しいお父さんは多いですよね。
しかしお子さんが幼い頃ほどぜひ意識して一緒の時間を過ごし、「お父さん大好きな子」に育ててほしいと思います。
- 初めての読み聞かせは父親にお任せ
- 子どもと接する経験皆無の夫。我が子にもどう接していいのか分からない
- 父親と良好な関係を築いている子は精神的に安定している。そして逆も然り。
- お父さんが大好きな子はきっと優秀になるはず
- 想像以上に効果があった!?父親による大人の本の読み聞かせ
- 実は父親の方が読み聞かせに向いている⁉ハーバード大学の研究結果で明らかに
- トンビは鷹を生まない。勉強も読書も、まずは大人が楽しむ姿を見せるべし
初めての読み聞かせは父親にお任せ
こんにちは。元スパルタ塾講ママです。
読み聞かせといえば絵本が定番ですが、我が家の読み聞かせはちょっと変わっているかもしれません。
スマホの写真データを見返すと、長男が生後10日のころ初めて読み聞かせをした本がこちら↓ ↓
私も夫も敬愛する辻邦生氏の名著です。
本当に本当に大好きです。
そしてこれまた私のこだわりがありまして、それは「父親が読み聞かせをする」ということ。(私ももちろんやりますが)
子どもと接する経験皆無の夫。我が子にもどう接していいのか分からない
夫は優しい人なのですが、元々子どもがあまり得意ではないタイプ。
正確には「子どもへの接し方が分からない人」でした。
長男が生まれた時も、生まれたばかりで今にも壊れそうな新生児をどう可愛がっていいのか分からず、戸惑っているようでした。
原因は単純に経験不足
夫には甥っ子姪っ子もおらず、仕事も普通の会社員なので、これまで子どもと関わることがほとんど無かったそう。
さらに夫の父親はいわゆる「昭和の父親」な人で、家事育児にはノータッチ。
いつも仕事に忙しく、夫はあまり構ってもらった記憶がないそうです。
これでは男親が子どもにどう接するべきなのか、夫がイメージできなくても仕方ありません。
しかし私にはどうしても子どもを「お父さん大好き」にしたい理由がありました。
父親と良好な関係を築いている子は精神的に安定している。そして逆も然り。
※以下はあくまで私が塾講時代に様々なご家庭を見てきた経験上の話ですので、それぞれのご家庭の事情を否定するような意図は一切ありません。
塾では保護者面談を定期的に行うのですが、お母さんが基本的に子どもの教育を取り仕切っているご家庭が大半でした。
稀にお父さんが窓口のご家庭もありましたが、その場合は他に兄弟姉妹がいて「兄はお母さん」「妹はお父さん」などのようにそれぞれの主担当を分けていました。
ただお母さんが窓口でも、お父さんもできることをサポートされているご家庭もあれば、完全にお母さんに丸投げをしているご家庭もありました。
そしてお母さんに完全に丸投げのご家庭の場合、精神的に幼い子(特に男の子)が多いのが印象的でした。
お父さんが子どもの受験に無関心。お母さんはお父さんに全く期待しなくなったN君のご家庭
典型的な丸投げパパだったのがN君のお父さんでした。お母さんと面談をするたびに、「とにかく父親が非協力的で困っている」という話が出てきます。
子どもが宿題をしようとしている傍らで、ゲーム始めてせっかくのN君の集中を乱してしまった、という話を聞いたときは、さすがに私も呆れ返ってしまいました。
お母さんは何度もお父さんに「息子の受験に協力してほしい」頼んだそうですが、お父さんは聞く耳を持たず。
お母さんはとうとう「もう父親に期待するのはやめたんです」と虚無の境地に至ってしまいました。
たとえ期待はしなくても、息子の勉強を邪魔されるのはストレスの溜まる日々だったと思います。
お母さんにベッタリ。小5でも低学年のように幼いN君
そのN君は実は勉強のセンスは悪くありませんでした。
しかし、宿題が雑だったり、休み時間に友達に絡みすぎてしまったり、私語厳禁の自習室でおしゃべりしてしまったり・・・とにかく幼いのが悩みの種。
お母さんもこのことは自覚していましたが、お父さんのサポートが無い以上「自分がしっかり息子を見なければ」と肩に力が入ってしまい、つい小さな子を世話するように過保護になってしまっていました。
それがN君の幼さを助長していると、私の目には映っていましたが、仕事もしながらたった一人で(しかも下に娘もかかえながら)奮闘するお母さんの苦労を思うと、なかなか良い解決策も思いつかず、私は葛藤せざるをえませんでした。
一方でお父さんとの関係が改善した結果、精神的に一気に成長した生徒もいました。
以前ご紹介した「あと伸び代表のB 君」がその典型。お父さんに認められ背中を押されて、まるで別人のように成長しました。
※B君をご紹介した記事↓↓
また日経新聞を毎朝読むB君(上のB君とは別人)もお父さんが大好きでした。
※こちらのB君です↓↓
お父さんが大好きな子はきっと優秀になるはず
このように塾で多くのご家庭を見てきた経験から、ぜひ我が子は「お父さん大好きな子」に育てたいと思っていました。
ただ子どもの扱いが苦手な夫にとっては、たとえば絵本を子ども向けに「ゆっくり分かりやすく読む」などでも、かなりハードルが高いのではと感じました。
そこで、どうすれば夫が楽しく子どもと接することができるかと考えた末にたどり着いたのが、夫の好きな本を読み聞かせてもらうことでした。
想像以上に効果があった!?父親による大人の本の読み聞かせ
歴史好きな夫は、新生児に辻邦生氏の豊穣で瑞々しい歴史文学である「背教者ユリアヌス」を読んで聞かせたわけですが、続けていくと私は次の3つの効果を感じました。
①息子がじっと父親の声に耳を傾けるようになった!
最初のうちは聴いているのかいないのか、あまり反応はありませんでしたが、回を重ねるごとに、じっと父親の方を向き集中して聴くようになってきました。
私はすかさず「長男はお父さんの声が大好きなんだね!」と強調しました。
②読むのを止めると「もっと読んで」と言っているよう。再び読み始めると笑顔に!
夫は照れ臭いのか「こんなもんでいいか」とすぐに切り上げようとしましたが、私が
「長男は楽しそうだよ!」
「もっと読んでほしそうだよ!」
と言うと、満更でもない様子で再び読み始めます。
しかしある時から本当に息子が「もう終わっちゃうの?」と残念そうな表情をするのに気づきました。
そして再び読んであげると、ニコっと嬉しそうに笑うのです。
③まるで父親の真似をするよう。喃語が早い段階で出てきた!
一般的に喃語は5か月頃から出てくるようですが、息子は2か月になる前には「喃語かな?」と思われるものが出てきました。
運動面はのんびり成長した長男ですが、言葉に関してはかなり成長が早く、特に教え込んだわけではないのに文字もすぐにマスターしました。
実は父親の方が読み聞かせに向いている⁉ハーバード大学の研究結果で明らかに
当時はとにかく夫が子どもに慣れるために、そして子どもがお父さん大好きになってほしくて、半ば強制的に夫に読み聞かせをさせていました。
ですが、後に実は科学的にも正解だったと、父親による読み聞かせの効果がこちらの本 で紹介されていると知り、とても驚きました。
↓↓
思考力・読解力・伝える力が伸びる ハーバードで学んだ最高の読み聞かせ
※書籍紹介記事もどうぞ。↓↓
トンビは鷹を生まない。勉強も読書も、まずは大人が楽しむ姿を見せるべし
これは塾講時代から私がずっと信念として抱いてきたことです。
背教者ユリアヌスを読み聞かせたことの効果がどうなのかは正直分かりませんが、読み聞かせそのものは「毎日必ず」などと徹底したわけではなく、割と気まぐれに行っていた我が家。
それでも子どもたち(1歳児の次男も)はとても本好き、そしてなにより「お父さん大好き」に育っています。
それは父親が本を読む姿をたくさん見せてきたからだと思います。
親の背中を見て子どもは育つといいます。。親が大好きな本を読んで聞かせるのは、親の読書する姿を子どもに伝える第一歩なのかもしれません。